子どものまちづくりワークショップ:マイクラで行う形
子どもが未来のまちを考えるワークショップをマイクラ(マインクラフト)で行う形は、公開されている事例を見ると、大きく3つに分かれます。
- 1回で完結する(2〜6時間。アイデアを出して、その日のうちに作って発表する)
- 複数日に分ける(学ぶ・設計する・作る・発表するを数日かけて行う)
- 住民への聞き取りから始める(聞いた困りごとや願いを、作る中身にする)
この記事では、自治体や大学などが公表している事例を並べ、こども家庭庁のガイドラインが示す注意点と、委託の仕様書に入れる項目をまとめます。
公開されている事例
| 主体 | 年 | 対象と人数 | 時間・回数 | やり方 |
|---|---|---|---|---|
| 富山市(景観政策課) | 2022年10月 | 小学4〜6年生24人(6班) | 10:00〜16:00の1日 | 景観の学習、まち歩き、教育版マイクラで再現した親水広場に手を入れる体験、成果発表 |
| さいたま市(まちづくり) | 2024年11月 | 小1〜中3、定員50名(抽選) | 13:00〜17:00の1回 | 市を再現したワールドで、アイデアを出してから作る。作業をサポートするスタッフ付き |
| 川崎市(まちづくり局) | 2026年7月 | 小1〜6年生(保護者同伴)、30組60名(抽選) | 13:00〜16:30 | 人口動態などの課題を学び、「未来の川崎市」を作る。NECプロボノ倶楽部と共催 |
| 北九州市(都市ブランド創造局) | 2025年7〜9月 | 小学生までの子どもと親・祖父母、各区10組(7区) | 13:00〜17:00の1回 | 親・祖父母から困りごとや願いを聞き取り、マイクラで形にする |
| 葉山町(教育委員会) | 2025年7月 | 小学5・6年生20名 | 10:00〜16:00の1日 | 新しい学校づくりの一環で、「休みの日にも行きたくなっちゃう学校」をテーマに作る |
| 中央区(東京都) | 2026年度 | 区内在住・在学の小学4年生〜高校生世代、30人程度(抽選) | オリエンテーションのあと全3回(各14:00〜16:00) | 教育版マイクラで、放課後や休日に利用したい施設や機能を考え、成果を発表。一般社団法人Nボノと協働 |
| 三重大学ほか(熊野市) | 2026年8月 | 高校生以下とその家族、町民 | 午前にヒアリング会、午後にまちづくり | 町の人から聞き取り → アイデア → 建築 → 発表を1日で一巡 |
富山市の報告書は、参加者を6つのグループに分けたと書いています。
三重大学のニュースリリースは、このイベントの特徴を次のように書いています。
町の方々との対話を出発点とする点に特徴があります。
1回で終えるか、複数日に分けるか
こども家庭庁の「こども・若者の意見の政策反映に向けたガイドライン」(第2版)は、ワークショップを、不定期・スポット的に意見を聴く方法の例に挙げています。そのデメリットとして、次のように書いています。
十分に意見を聴くには時間が限られてしまう
1回完結の事例(2〜6時間)が多い中で、全3回に分けた中央区や、事前のヒアリング会を組み込んだ三重大学の形は、この時間の限りに対する別の答えと読めます。
意見を聴いたあとに決めておくこと
同じガイドラインは、意見を聴いたあとの対応についても、意見反映のためのポイントとして次のように書いています。
意見を聴いた後の検討プロセスや結果、理由を説明(フィードバック)している。
反映できなかった場合は、理由を整理して、意見を聴いた子どもに直接、または紹介者を通じて伝える、という記載もあります。ワークショップの企画の段階で、成果物をどう使うか、子どもにどう返すかを決めておくと、この項目に答えられます。
なお、今回確認した範囲では、マイクラのワークショップの成果が、総合計画や公共施設の整備などに反映された記録は見つかりませんでした。川崎市は、子どもたちの自由な発想や多様な価値観を「今後のまちづくりに取り入れ」ると発表していますが、その結果はまだ公表されていません。
委託するときの仕様書
さいたま市の令和8年度の要求水準書は、3D都市モデルを活用した子ども向けの作品コンテストの企画・運営を民間に委託する資料で、ワークショップは参加促進のプログラムの一部です。まちづくりのイベントを委託するときの項目の例になります。上限額は8,405,000円(税込)で、次の4点の提案を求めています。
- 企画内容・運営方法・情報発信方法
- 参加促進のプログラム
- イベントの成果の活用方法
- 持続可能な取組体制の検討プロセス
業務の目的は、「こども世代からまちづくりを考えるきっかけ作りを行い、本市のまちづくりへの市民、関係人口の参画を促進する」ことです。この金額は年間の事業全体の上限で、ワークショップ1回分の費用は公表されていません。
公開資料から分からなかったこと
- 子どもの意見が、実際の計画や施策に採用された事例
- ワークショップ1回あたりの委託金額
- 国土交通省の「子どものまちづくり参加」に特化した手引き(見つかりませんでした)
マイクラブースに頼む場合
マイクラブース(株式会社セカンドラボ)は、地図・3D都市モデル・現地の写真をもとに、町の一角や施設をマイクラの中に再現し、体験ブースや講座として運営します。3D都市モデルを使った再現は、PLATEAUをマイクラで使う:自治体の例にまとめています。

| 頼むもの | 目安(税別) |
|---|---|
| 町の一角を再現したワールド | 50万円〜 |
| 当日の運営(スタッフ3名・同時に体験5名まで) | 1日25万円〜 |
表示の金額は目安です。内容・規模・ご予算に応じてご相談ください。
まとめ
- 子どものまちづくりワークショップをマイクラで行う形は、1回完結・複数日・住民への聞き取りから始める形の3つ
- ガイドラインは、スポット的な方法では時間が限られる点と、意見を聴いたあとのフィードバックの必要を示している
- 公開されているのは人数と進め方まで。成果の反映と1回あたりの費用は見つからなかった
委託の流れは教育委員会の講座委託:プロポーザルで決めることに、課ごとの使い方は自治体の事業で使うにまとめています。まずは無料でご相談ください。
この記事は、マイクラブース(運営:株式会社セカンドラボ)が書いています。公式の資料・公開されている情報と、私たちが行った講座・体験ブースの記録をもとにしています。
※ 2026年10月29日時点の内容です。制度や価格は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
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